【MikataニュースVol.1】新生活に潜むトラブルを予防・対策する方法!

新生活に潜むトラブルを予防・対策する方法!

さて、4月に入り、お子さんやご親戚などが社会人として、新たな生活の第一歩を踏み出した方も多いのではないでしょうか。

一日の生活の中で、大きな役割を占めるのが「職場」ですよね。

そこで今回は新入社員に焦点を当てた「労働に関するトラブル」の予防や対策例をご紹介したいと思います。


2015年の新社会人の方を対象とした、あるアンケートでは次のような結果が出ています。

新社会人となる方全体では、65%以上の方が「不安」を感じている。
(期待を感じている方の割合は34.8%)

新社会人となる女性の72%以上の方が「不安」を感じている。
(期待を感じている方の割合は27.3%)

出典 新たな社会人生活を迎えるにあたっての現在の自分の気持ち
(インターネット調査 n=330 株式会社VSN社)


男女ともに「期待」よりも「不安」の方が大きいことが分かります。

学生時代とは違うという意識が働き、社会人としての責任感が芽生えるからこそ「不安」を感じるのかもしれません。

最初は、右も左も分からないことだらけ。
様々な場面で学生時代とは違う環境に直面し、「自分の常識」と「社会の常識」にギャップが生まれることと思います。

仕事をはじめると、多くの人が一日の多くの時間を職場で過ごすことになります。
そこで、どのような時にどのようなトラブルが発生し、またそのトラブルを防ぐためにはどうしたらよいのかをマスコットキャラクター「ロッポ」くんが、弁護士の清水佐和先生にインタビューしてきてくれました。


ロッポくん 新入社員が巻き込まれやすい「労働トラブル」には、どんなトラブルがあるんですか?

清水弁護士 色々ありますが、人間関係や処遇に関するトラブルは多い傾向があるかもしれませんね。例えば、「職場の同僚や上司との人間関係」や「当初聞いていた契約条件との食い違い」、特に「残業の問題」などでしょうか。

ロッポくん 「職場の同僚や上司との人間関係」ですか・・・。なかなか難しそうですが、そのようなトラブルは何か予防や対策をとることは可能なんですか?

清水弁護士 「職場の同僚や上司との人間関係」に関しては、主にいじめやハラスメントの相談が多く寄せられます。しかし、そういったものを事前に予防するのはなかなか難しいと思います。ですから、もしいじめやハラスメントにあってしまったときの対策方法をお伝えしたいと思います。

ロッポくん あ、少しだけ聞いたことがあります!被害にあっていたときの証拠を集めるとかですよね!

清水弁護士 鋭いですね!今は「セクハラ」や「パワハラ」とネットで検索すると沢山の情報が出てきますからね。

証拠を残す方法としてはICレコーダーで録音したり、写真を撮影しておいたり、日記で詳しい時間やその内容などを詳細な記録に残しておくと良いでしょう。ただし、録音だけだと、その時、自分がどう感じたのかを残すことが出来ないので、可能であれば複数の方法で記録を残し、自分がどう感じたのかなど、その時の気持ちも詳しく記載しておくと良いと思いますよ。

ロッポくん そうなんですね!そういえば、友だちの話なのですが髪の毛と服装について、会社から服務規律違反だから改めるように言われたようなのですが、従わなければならないんですか?

清水弁護士 どのような観点から「違反」と言われたのか分かりませんが、就業規則にそのような服務規律が記載されているとしても、必要限度を超えた過剰な規制は無効になる場合があります。ただ、新入社員でそれを主張するのは、実際には、かなり勇気のいることですよね。

ロッポくん そうなんですね。オシャレな子だから、ちょっと目をつけられちゃったのかもしれないですね。先生のおっしゃるとおり、ハードルは高そうですが、一応、本人へも伝えてみます!そういえば先程、「残業」に関するトラブルも多いとおっしゃっていましたが・・・。

清水弁護士 「長時間残業をさせられているのに、残業代を支払ってもらえない。」などのトラブルの相談がよくあります。「新人のうちは会社の方針には逆らえない。」と、しぶしぶ我慢をしているケースが多いようです。ただし、サービス残業は使用者の労働基準法違反ですから、請求することは可能なんです。ただし、ここでも立証責任は請求する側にあるので、事前に証拠集めが必要になります。

ロッポくん また、メモとか日記などの記録ですか?

清水弁護士 それもありますが、始業・終業時刻が詳細に記録されている「タイムカード」や「日報」などの方が、客観的な証拠として、証拠価値が高いです。

しかし、証拠を収集していることが使用者側に知られると、様々な証拠を隠ぺいされる恐れもあります。ですから、証拠収集は慎重に行うことをおすすめします。

また、これらのものが存在しない場合、あるいは存在はするが実際に働いた時間通りに打刻されていない場合、もしくは、事情があって、どうしても収集できない場合などには、代替となる証拠を収集する必要があります。

ロッポくん どんなものだったら良いんですか?

清水弁護士 たとえば、会社のメールアドレスから、自分のプライベートアドレスなど宛に送信したメールの履歴などがあれば、その時間に社内にいたことが証明できますので、その証拠価値は比較的高いと言えるかもしれませんね。

ロッポくん 自分の携帯電話からのメールではダメなんですか?

清水弁護士 会社のメール履歴よりは証拠価値は、低くなってしまいます。会社からメールを送信すれば、メールを送信した時点では社内にいたことが立証できますし、送信日時も明確です。

もっとも、携帯からメールを送った場合は全てダメというわけではなく、日記と同様に一定の期間継続して記録を続けていれば証拠として利用できるほか、その送信日時が明確に残ることから、残業代の計算をする際にも役立つかもしれませんね。

あと、会社から送る場合に自分のアドレスに送るのと同様に、家族などに「退社しました。」「残業指示は○○氏から業務内容●●と指示があり、△△時▲▲分まで残業でした。」などと送信しておくと、二重に証拠を残せますね。

ロッポくん なるほど。やっぱり、証拠を残しておくことが大事なんですね!サービス残業が多い会社は、有給休暇も取りづらいと聞くのですが、これも必ず、従わなければいけないんですか?

清水弁護士 有給休暇の取りにくさは、企業それぞれだと思います。労働者からすれば、休みたいときに休ませてほしいという要望は当然と思いますが、希望通りに休んだ場合、会社の事業の運営に支障が生じる場合には、使用者側に、時季を変更する権利が認められています。

ロッポくん そうなんですか。では、上司から「人手が足りないから有給は取らないで欲しい」という理由で、希望日の有給休暇の申請を受け付けてもらえなかった場合はどうなるんですか。

清水弁護士 会社側の事情で,日常的に業務が忙しいことや慢性的に人手が足りないことだけが理由で有給休暇を認めないことは違法といえます。

そのように考えないと、人手不足の事業所では永久に年休がとれなくなってしまうからです。ですので、上司からそのように言われて申請拒否された場合も証拠を残しておくと良いかもしれませんね。でないと,あとで,言った言わないの水掛け論になってしまう可能性があるからです。

もっとも、労働者が指定した有給休暇の日数が多い場合には、労働者にも事前の調整をすることが求められ、労働者が調整をしない場合には、使用者の裁量の余地が大きくなります。

結局、会社側も労働者側もお互いに配慮をしながら、休暇を取るべきということですよね。

ロッポくん なんだか、証拠集めばかりをする話になると、会社を疑っているようで、働くことが少し不安になってきてしまいました・・・。

清水弁護士 いえいえ、このようなひどいケースはあまりないと思いますよ。それに、会社を疑っているわけではなく、自分は会社とこのような約束をしたんだという『メモ』や『記録』を取っているくらいの気持ちでいればよいのではないでしょうか。

ロッポくん なるほど。トラブルになってからだと、証拠集めなど様々なことで心理的にも負担になるでしょうし、自分で自分の身を守るという意味では、念のため『記録』を残しておくことに越したことはありませんからね。

清水弁護士 そうです。あくまでも『記録』と考えておけばよいのです。その記録が効力を発揮する日はこない方がいいのですけどね。

ロッポくん そうですね。清水先生、今日はありがとうございました!


※プリベント社の弁護士保険Mikataメールマガジンを転載しております。



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